10月31日付で7年半勤めたシャープ株式会社を退職し、自動車メーカーに転職しました。
このブログとtwitterのアカウントは前職の方々に身バレしていて、踏み込んだことを書くとどうにも各方面からダイレクトにお叱りを頂きそうなので、説明不足で多少支離滅裂な感じはありますが、ここに書くのは私の軽い経歴と御礼の言葉だけとさせてください。細かい内容や質問事項は、メールかこちらのアカウントにDMをご連絡を頂ければ、答えられる範囲でお返事致します。
まず、なぜシャープに就職したかですが、学生時代に液晶を使って世の中のビジネス活動や知的活動をもっと活性化したいと考えていたからです。この希望は配属に直接反映していただき、入社してから半年間は新入社員研修で別の仕事をしていましたが、その後の7年間はずっと奈良にいて、上記ビジネス領域の商品企画部門に所属していました。
奈良のド田舎で商品企画ってどうなのよ。って思っちゃいますが、TV会議は日常茶飯事で国内出張は頻繁にありましたし、遠隔地とのコミュニケーションは活発に行われています。それでも、もうちょっと外に出て世の中を見る機会が必要では?と感じることはありましたけどね。それから、海外出張にも何度か行かせてもらいました。こちらの記事なんてのは、海外出張の時に夜フラフラ出歩いて撮影してきたものです。はい。すいませんでした。
私は、工業高専出身で元々プログラミングも好きだったので、ソフトウェアエンジニアやシステムエンジニアを希望配属先として提出していました。これにもちょっとしたきっかけがあって、学生時代に見た「秒速5センチメートル」の貴樹くんがその当時とてもカッコよく見えたんですね。こんな風に仕事してみたいなぁって。ただそれだけの理由でしたが、7年間ソフトウェア関連商品の企画業務を続けることができたのは、学生時代に抱いた「ソフトウェア/システムエンジニアってなんかカッコいいね」という価値観が下支えしてくれたからだと感じているので、色んな意味でこの作品には支えてもらったなぁと今でも思います。
で。なぜエンジニアを希望していたのに、商品企画部門への配属になったかというと、面接時に行った卒業研究のプレゼンがよかったそうです。まぁプレゼンは得意だから(慢心)。同じ勤務地の技術系採用者の中で、唯一の企画部署への配属ということで、当時は複雑ながらも嬉しかったのを覚えています。え?そもそもソフトウェアエンジニアやシステムエンジニアを目指すならそこの会社じゃないだろって?その指摘は俺に効く、止めてくれ。
それなりに辛い時期もありました。自分のキャパ的に辛かったのは、色々なことを任され、劇的にやる事が増えた2015年でしたね。この時からGTD(Getting Things Done)を取り入れ、現在のタスクマネジメントやストレスマネジメントの基礎を培うことができた思います。翌年の2016年には、色々な方が会社を去っていく寂しさを経験しました。いや、ホントどれだけ ”退職のご挨拶” メールを見ればええのよーってくらいに。
それから、「私が大切にしたいもの」である技術スキルと「会社から求められているもの」であるマネジメントスキルの不一致に悩んだ時期もありました。7年(5年+2年)間工業高専で技術の勉強をして、これからエンジニアとしてたくさん技術スキルを身につけて生きていくんだーという覚悟でいたところ、事務系の企画職になったわけですから。業務上でコーディングをする時間はなかったですし、組織の調整事に大半の時間を使う企画の仕事をどのように受け止めて、次にどのようにつなげていくか、正直今でも試行錯誤しているところです。ただ、高専で学んだことが基礎としてあったからこそ、社会人1年目から企画職に携わることができたと思っています。
色々ありましたが、こうして私自身が ”退職のご挨拶” メールを出す立場になって、色々な方から「飲みに行こうぜ!」と、吹き出物ができるくらい毎日連れまわされたり。三条通りでパスタ屋を開店予定の課長さんからは夜なべして作ってくれたレザークラフトを頂いたり。遠く離れた東京のメンバーからもサプライズで記念品を頂いたり。私がシャープにいた7年半の間に、会社的には不安定な時期が続いたりはしましたが、本当に同僚、上司、先輩、後輩等々 人に恵まれていたんだなぁと今更ながらに感じているところです。
一応、退職エントリらしく退職の理由も書きますが、決して何かが嫌になったからというわけではなく、自身を取り巻く環境や価値観の変化が主な理由になります。学生時代に真剣に考えていたことも、7年も経つとすっかりと変わってしまうようで、その変化と仕事を再度一致させたというところです。いつでも新しいことにチャレンジする気力、社会をより良い方向に導くための誠意と創意をこれからも持ち続けたいですね。
シャープで学んだたくさんのことを活かし、新天地でも頑張ります。
本当にありがとうございました。